目次
「中小企業診断士の難易度ってどれくらい?」
「勉強する前に知っておくべきことがあるなら知りたい」
このようなことをお考えではありませんか?
本記事では、中小企業診断士に興味をお持ちの人に向けて、
- 中小企業診断士の難易度(科目別)
- 中小企業診断士に合格するためのコツ
- 中小企業診断士を取得する3つのメリット
などを紹介していきます。
中小企業診断士は、他の国家資格と比較してどれくらい難しいのでしょうか。以下では、科目別の難易度と、勉強をはじめる前に知っておきたいことについて見ていきます。
【中小企業診断士】科目別の難易度ランキング
中小企業診断士の試験科目(1次試験)は下記の通りです。
- 運営管理(さほど難しくない)
- 経営法務(かなり難しい)
- 財務・会計(さほど難しくない)
- 企業経営理論(難しい)
- 経済学・経済政策(難しい)
- 経営情報システム(やや難しい)
- 中小企業経営・政策(かなり難しい)
以下では、上記7科目の中でも「とくに難しいといわれている科目」をランキング形式で紹介していきます。
【1位】経営法務
中小企業診断士の科目で最も難しいと言われているのが「経営法務」です。
経営法務が難解だと言われる大きな理由は、出題される問題の内容にあります。
経営法務ではおもに、
- 知的財産権に関する知識
- 企業間の取引関係に関する法務知識
- 会社設立及び倒産等に関する知識
など、企業から倒産にまつわる法的な知識が求められます。加えて、専門性が高い科目なうえに、問題の幅が広いというのも難しいといわれる大きな理由でしょう。
【2位】中小企業経営・政策
中小企業経営・政策の平均的な合格率は12.8%で、各科目の中でもトップレベルの難易度となっています。
同科目で出題されるのは、中小企業に対する国の支援政策に関する問題です。支援政策は年が変わるごとに更新されるため、対策しづらいという難しさもあります。
問題の傾向を押さえ、網羅的に更新内容を覚えておく必要があるでしょう。
【3位】企業経営理論
企業経営理論の平均合格率は16.4%です。中小企業経営・中小企業政策ほどではありませんが、年によっては合格率が10%を切るため同程度に難しいと言ってもよいでしょう。
同科目で出題されるのは、「マーケティング戦略」「経営戦略」などがおもな問題として取り扱われます。
トレンド的な要素は少ないため対策はしやすいのですが、暗記だけで対応できない問題となっているため、繰り返し問題を解いて知識を深めて置く必要があります。
合格に必要とされる勉強時間は1,000時間程度
中小企業診断士の合格に必要とされる勉強時間は約1,000時間といわれています。1次試験で800時間、2次試験で200時間というのが大体の相場です。
1,000時間と聞いて、「それって他の資格と比べて多いの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。では、中小企業診断士以外に難解と言われている国家資格の勉強時間を見てみましょう。
- 税理士→3,000時間
- 司法書士→3,000時間
- 公認会計士→3,500時間
ご覧の通り、中小企業診断士よりも税理士や司法書士といった国家資格のほうが難解とされています。
働きながらでも合格することは可能
中小企業診断士は、働きながらでも合格できる可能性が十分あります。
その理由は下記の通りです。
- 1次試験はマークシート形式になっているから
- 科目合格制度(合格を次試験に持ち越せる)を利用できるから
上記2つが主な理由です。働きながらもコツコツ勉強を続けられれば必ずチャンスはあります。
ただし、2次試験は記述式であったり、コンサルティング能力を試す試験だったりがメインになるため、「ただ勉強するだけ」では合格が難しくなることに留意しておきましょう。
勉強方法を間違わなければ合格は見える
勉強方法さえ間違われなければ、一流の有名大学を卒業していなくても合格することは可能です。もちろん、独学でも問題ありません。
ただ、勉強方法を間違ってしまうと合格から遠ざかってしまいますので、勉強を始める前に「勉強のコツ」「勉強の進み方や準備」を押さえておきましょう。
独学での勉強方法を知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
中小企業診断士に合格する3つのコツ
中小企業診断士に合格するためのコツは下記の通りです。
「これから中小企業診断士の勉強をしていこうかな」とお考えの人はチェックしておいて損はありません。以下にて、詳しく解説していきます。
力を入れる教科とそうでない教科を明確にする
集中的に勉強するべき教科と力を抜いて勉強する教科を明確にしておきましょう。
専門的な知識を深めることも大切ですが、合格のためにはまず各教科で6割以上の点数を取ること大切です。
過去問を解きつつ、出題傾向を掴んで効率的に勉強を進めていきましょう。
見るだけ、書くだけの勉強方法にしない
見るだけ、書くだけの勉強をしていると中々知識として脳に定着しません。
そのため、勉強をする際は、目や耳を同時に使うようにしてインプットするとよいです。加えて、記憶力に高い自信を持っているという人以外は、復習を繰り返すようにしましょう。
知識を定着させることができれば、応用が少ない1次試験の合格率は上がります。
2次試験の体系図を作る
1次試験の合格後、次に待ち構えているのが2次試験です。
2次試験では、暗記力だけでなくコンサルタントとしての能力や知識の応用力が問われます。そのため、1次試験の勉強をはじめる前には、2次試験で応用する知識を押さえておくことが大切です。
たとえば、1次試験で勉強したことを体系的まとめたり、関連する知識をマップ化したりすることが有効的な手段になります。
中小企業診断士を取得する3つのメリット
次に、中小企業診断士を取得するメリットについて見てみましょう。
それぞれのメリットについて解説していきます。
ビジネス感度が向上する
前述の通り、中小企業診断士を取得するためには計7科目にもわたる専門知識を習得する必要があります。
それぞれの知識を習得すると、世の中で起こっているさまざまな事象を根柢から理解できるようなり、ビジネス感度が高まります。
ビジネス感度が高まると、ビジネスチャンスを発見しやすくなるだけではなく、経営におけるリスクを見抜けるようにもなるでしょう。
論理的思考能力が上がる
中小企業診断士の試験は、経営コンサルタントの登竜門でもあるため、非常に高い論理的思考力が問われます。
この論理的思考能力は、一朝一夕で身に付くスキルではありません。しかし、中小企業診断士の過去問を反復することで、論理的思考能力は自然と向上します。
中小企業診断士の合格水準に到達する頃には、すでに高い論理的思考能力を身に着けているといってもよいでしょう。
人脈が広がる
中小企業診断士は、横のつながりが広がりやすいという特徴があります。
なぜなら、中小企業診断士には独占業務が存在しないからです。独占業務とは、資格取得者だけが仕事として扱うことのできる業務を指します。
加えて、中小企業診断士は人によって得意分野が異なるため、資格を取得した者同士で補い合いながら仕事を進めてくことも多いです。
まとめ
中小企業診断士は、難易度の高い国家資格です。しかし、コツコツと効率よく勉強を続けることができれば、働きながらでも十分に合格できます。
「これから少しずつ勉強を始めていきたい」とお考えの人は、ぜひ『中小企業診断士の独学を進める前に知っておくべき5つのこと』を参考にしてみてください。
事前に知っておくべき知識を押さえ、後悔のない勉強をおこなっていきましょう。
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この記事を書いた人
すべらないキャリア編集部
「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。