情報セキュリティマネジメントの難易度は?試験内容・勉強時間を解説

  • 2021.05.17

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パソコン、スマートフォン、タブレットなど誰もが当たり前にIT技術使う時代において、日々巧妙化・高度化するサイバー攻撃への備えは必要不可欠です。

セキュリティ関連の知識習得を目的する情報セキュリティマネジメント試験は益々需要が高まっていくでしょう。

この記事では、情報セキュリティマネジメント試験について試験概要や難易度・勉強方法を詳しく解説します。

情報セキュリティマネジメントとは

情報セキュリティマネジメント試験は、経済産業省の管轄組織であるIPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。

情報処理技術者試験とよばれるIT関連の技術・技能を問う試験の1つで、サイバー攻撃の脅威に対する取り組みとして平成28年4月に新設されました。

おもにセキュリティマネジメントに関わる人を対象とした試験で、情報セキュリティの基本から管理能力を幅広く習得できる試験です。

情報セキュリティマネジメントの合格率

令和元年度の場合、合格率は49.4%でした。

ただ、開催回によって合格率は変動しますし、歴史の浅い試験なので正確な合格率はまだ確定していないのが現状です。

しかし、受験者の約半数が合格することから、勉強時間さえ確保出来れば初心者でも合格が狙いやすい試験といえるでしょう。

情報セキュリティマネジメントの難易度

情報セキュリティマネジメント試験は、IT技術を武器に働くエンジニア向けの試験ではなく、情報システムを利活用する人向けの試験です。

そのため専門的・技術的な問題は少なく、難易度は比較的易しいといわれています。

IPAの資料によるとITパスポートと基本情報技術者試験の中間位の難易度なので、しっかりと勉強して臨めば問題なく合格できるでしょう。

情報セキュリティマネジメントの勉強時間

勉強時間の目安は全くの初心者が1から勉強を始めた場合、30~50時間程度といわれています。毎日1時間ずつ勉強したとして1~2ヶ月の勉強を継続できれば合格圏内に達するでしょう。

ただし、合格率は試験がスタートした平成28年が88.0%だったのに対して、令和元年は49.4%と年々減少傾向にあります。

今後も難易度は上がっていく可能性も考えられるので、情報セキュリティマネジメント試験の受験を検討している人は早めに受験するのがおすすめです。

情報セキュリティマネジメントに合格するためのコツ4選

情報セキュリティマネジメント試験は初心者でも合格できる可能性が高い試験ですが、ある程度の勉強は必要です。

効率よく必要知識を習得出来るように、勉強方法のコツや試験に臨むにあたってのポイントを4つ紹介します。

それぞれについて解説していきます。

参考書を読み込んで基本知識をインプット

まずは、情報セキュリティマネジメント試験の試験範囲をカバーする参考書を一冊購入しましょう。

イラストの多いものや解説が丁寧なものなど、各出版社からさまざまなテキストが発売されているので、自分のレベルにあったものを選びます。ただし、何冊も参考書を購入するのは禁物です。

参考書の読み方は、分からないところは読み飛ばして、まずは最後まで読み込み全体像を把握することが重要です。

何度も繰り返し参考書を読み返しているうちに、分からなかった点もすんなり理解できるようになります。

問題集で知識を定着させる

参考書を使ったインプットが進んだら次に問題演習をおこない、知識を定着させましょう。

問題集を繰り返し解きながら理解を深めていきます。間違えた問題や、回答に悩んだ問題は其の儘にせず、必ず参考書の該当ページに戻って復習することが重要です。

過去問でイメージを掴む

情報処理技術者試験は過去問から似たような問題が出題されやすい傾向があり、情報セキュリティマネジメントでもその傾向がみられます。

問題演習に慣れたら過去問にも取り組んでみましょう。時間を計りながら過去問を解き、試験本番にどのような時間配分で回答すれば良いのかを確認することが重要です。

試験直前はリラックス

最後は試験直前の過ごし方です。試験前最後の1週間は新たな問題に手を伸ばすのは止めましょう。

回答出来ずに落ち込み試験当日に力を存分に発揮できない可能性があります。

情報セキュリティマネジメント試験は6割以上の正解があれば合格できる試験です。今までの学習内容を総復習して、落ち着いて受験出来るようにしましょう。

また試験当日の持ち物、交通手段・所要時間などの最終確認も忘れがちなポイントです。当日にバタバタすることのないよう、前もって準備しておくことが大切です。

情報セキュリティマネジメントを取得するメリット

情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティマネジメントに関する基本知識を網羅的・体系的に習得できるように構成されています。

内部不正の防止、標的型攻撃、クラウドサービスの利活用など、身近な事例を取り上げた実践的な内容であり、実務ですぐに活用できるのが特徴です。

また、大学生の場合は多くの大学で入学優遇、単位優遇などの制度もあります。

情報セキュリティマネジメントは経済産業省の管轄組織(IPA)がおこなう国家資格であり、履歴書や名刺などに記載できるのもメリットです。

ただし、ITパスポートと同じく入門試験という位置づけなので、IT業界への就職・転職を目指す人にとってはアピールポイントとして不十分でしょう。より上位試験を目指す足がかりにするという意識が大切です。

情報セキュリティマネジメントを受験すべき人

情報セキュリティマネジメント試験はセキュリティ技術を正しく運用し、組織内のセキュリティを確保し、社内外の脅威から継続的に組織を守ることを意図した試験です。

そのため、業界・業種、職種に関わらず多くの現場で必要とされる知識・スキルといえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験を受験すべき人は以下の条件に当てはまる人です。

    • 業務で個人情報などの機密情報を扱っている
    • 業務の中で情報管理を担当している
    • 外部ベンダーの情報セキュリティ評価、確認をする

また、情報セキュリティに関する知識を体系的に習得したい人や、同じくIT技術のエントリ試験である「ITパスポート」からステップアップしたい人にもおすすめできます。

まとめ

情報セキュリティマネジメントは。営業・企画・総務・開発と業界業種・職種を問わず、多くの現場で必要とされるセキュリティ知識を体系的に学べる国家試験です。

比較的短期間の勉強で合格が目指せる試験でもあるので、この記事を参考にぜひ挑戦してみましょう。

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この記事を書いた人

すべらないキャリア編集部


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