CCNA試験の難易度は?Cisco技術者認定資格の難易度~必要性を完全解説

  • 2021.11.30

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CCNAとは?

CCNAとはCisco Certified Network Associateの略称です。世界最大手のネットワーク関連機器メーカーであるアメリカのシスコシステムズが実施するネットワークエンジニアの技能認定試験です。

TCPやIPなどの基礎的なネットワーク技術やシスコシステムズの主力商品であるCiscoルータ、Catalystスイッチに関する技術力を証明する認定資格です。

世界共通基準の資格のため日本国内だけではなく、世界的に技術力を証明することが可能です。

CCNAを取得すると転職に有利になる

IT人材は世界的に不足しており、ネットワークエンジニアの需要は高まっています。
なかでもCiscoはネットワーク分野で業界最高の市場シェアを保っており、大多数のインターネット通信は何らかの形でCiscoを利用しています。

そのためCiscoが認定する技術は世界的に高い市場価値があり、実務未経験でも資格を持っていることで転職に有利に働きます。

またIT資格は数多くありますが、ネットワークエンジニアの技術を証明する国際資格の中でCCNAは最も汎用性の高い資格です。

CCNAの試験概要と取得方法

CCNAは2020年2月に試験範囲と内容を大幅に変更しています。
最新技術や知識に対応している試験となり、試験科目を一回の受験でまとめて受けられるようになりました。

新しいCCNAの試験項目は以下の通りです。

    • ネットワークの基礎
    • IPコネクタビティ
    • ネットワークアクセス
    • IPサービス
    • 自動化とプログラマビリティ
    • セキュリティ基礎

CCNAを受験するにはシスコシステムズ社の試験配信委託先であるピアソンVUEから予約します。

特定の試験日は設けられておらず、平日であれば基本的にいつでも受験が可能です。
受験料は33,600円と民間資格のなかではやや高額です。
また試験の受験資格は13歳以上であれば誰でも受験可能です。

試験内容は選択問題などの学科と、実際にパソコンを使って入力やシミュレーションを行う実技があります。
学科と実技を合わせて120分間の試験です。問題数は約100問で1000点満点です。

合格点は公開されていませんが、80%以上の正解が獲得できれば合格は確実でしょう。

CCNA試験の難易度と勉強時間

シスコ認定試験には5段階の資格が用意されています。

CCNAはそのうちの下から2番目の資格で、基礎レベルのスキルを認定するアソシエイトレベルに該当します。

そのためネットワークエンジニア資格の中ではそれほど難易度は高くありません。
しかし、専門性の高い知識が多いため、容易に取得できるほど簡単ではありません。

CCNA試験に必要な学習時間は200時間前後と言われています。
しかし、これはあくまで目安で、未経験からITエンジニアを目指す場合、ネットワークの仕組みなどの基礎知識からの学習が必要になるため300時間以上かかるでしょう。

一方で既にネットワークエンジニアの経験がある場合は基礎知識や実務経験があるため100時間程度で合格をする方もいます。

CCNA試験の難易度は2020年から上がった?

前述の2020年の改定により難易度は上昇しました。

以前までは複数の専門技術分野に関する試験を一つひとつそれぞれ別で受験していましたが、改定後CCNA試験に一つに集約されています。

そのため、出題範囲が広がり難易度が上がっています。
以前は必要勉強時間は約160時間だったことを考えると大幅に難しくなっていると言えるでしょう。

CCNAと他のネットワークエンジニア資格との比較

Cisco技術者認定資格の5つのレベル

前述のとおりシスコ認定試験には5段階の資格が用意されています。

各段階のレベルで試験は複数用意されており、ソフトウェアやセキュリティ、ネットワークデザイン、ネットワーク技術などさまざまな分野においての認定試験を用意しています。

その中でCCNAはアソシエイトレベルの一般的なITエンジニアとしての知識の基礎を認定する資格という位置づけです。

アーキテクト

世界最高水準のスキルの認定です。
試験はCCAr(Cisco Certified Architect)のみで難易度も非常に高い試験です。

エキスパート

世界で認められる上級の認定です。
試験はCCIE(Cisco Certified Internet Expert)とCCDE(Cisco Certified Design Expert)の2種類あります。

CCIEはITネットワークエンジニアとしての上級業務に関するスキルの認定です。CDEはネットワークデザインに特化した資格となっています。

CCIE取得者は年収1,000万円以上の仕事についていることも多く、希少性と需要の高い資格です。

プロフェッショナル

通常業務で即戦力となるスキルの認定です。
CCNP(Cisco Certified Network Professional) とDevNet Professional、CyberOps Professionalの3種類の資格があります。

CNPはCCNAの上位互換で即戦力レベルのスキルの認定です。

DevNet Professionalはソフトウェアに特化した資格です。
アプリ開発や自動化のスキルを証明するのに役立ちます。

CyberOps Professionalはサイバーセキュリティに特化した資格です。

CCNAでもセキュリティに関して出題はありますが、より専門的で実践的な内容となっています。

アソシエイト

基礎レベルのスキルの認定です。CCNAのほかにDevNet Associateがあります。

DevNet Professionalの下位互換であり、ソフトウェア開発に特化した資格です。

エントリー

キャリア構築のスタート地点です。
この資格を持っていたからといって実践的なスキルの証明にはなりません。

CCT( Cisco Certified Technician)試験の1種類のみです。

難易度はITパスポートと同レベルと言われており、勉強時間は100時間ほどで取得可能です。

ネットワークスペシャリスト試験

日本で初めて作られたエンジニア向けの国家資格です。

国内の試験では最も難易度が高く、合格率は13~14%程度です。
しかし一概にCCNAと比較はできません。

なぜなら、日本国内のみの資格でITネットワークエンジニアを本業としている受験者が多くない為です。

各国と比べて日本ではITエンジニアはより不足しています。
ネットワークスペシャリスト試験の受験者は情報処理や開発担当、運用担当などネットワークエンジニアではない人が大半です。

汎用性が高い知識を得られることから、エンジニア以外からも人気の高い資格です。

基本情報技術者試験

情報処理の促進に関する法律に基づき経済産業大臣が行っている国家資格です。

高度IT人材となるために必要な基礎知識と技能と活用能力を身に着けた者として認定されます。
試験範囲はコンピューター科学の基礎からネットワーク技術、セキュリティなど多岐に渡ります。

プログラミングに関する問題も出題され、プログラマー向けの能力認定試験として人気が高い資格です。

位置づけとしてはプログラマーからシステムエンジニアへの登竜門とされており、CCNAよりもっと基礎レベルに当たる内容です。

LPIC

カナダに拠点をおく非営利団体であるLinux Professional InstituteがLinuxのシステムアドミニストレータおよびプログラマーに対して開催する認定試験です。

Linuxに関する内容に特化した国際標準の資格でLinuxのシステムやサーバー構造などの基礎知識からサーバー設計や構築までの分野に及びます。

Linuxとはオペレーティングシステム(OS)の中核部分を担うソフトウェアです。

2017年時点で90%のパブリッククラウド、99%のスーパーコンピューター、82%のスマートフォンにおいて利用されている世界で最も標準なオペレーティングシステムです。

参考:TheLinuxFoundation開発年次レポート

Ciscoのネットワーク関連機器の資格に比べ、LPICはOSに関する資格という点で異なります。

CompTIA

ITネットワークの業務に求められるスキルを認定する国際的な資格です。

ITネットワーク関連業務の実務経験を9カ月以上必要とするため、取得により実践的な経験も証明できます。設計や構築ではなくセキュリティ、オペレーション、トラブルシューティングなどの知識が必要となります。

CCNAは役に立つのか?

ネットワーク業界では有望な資格

IT企業の中には「CCNA取得者○○人在籍」などと会社案内に表記をして、技術レベルの目安として使うほどCCNAは有効な資格です。

募集要項にもCCNA取得尚可などと表記をしている企業も多く、需要が高いことがうかがえます。

高額な受験料を支払ってでも取得する価値はあり

ネットワークスペシャリスト試験の受験料は5,700円、LPICは15,000円と比べてもCCNAの受験料は33,600円と高額になっています。

しかし、世界基準で有効な資格であり転職にも有利になる点から考えて取得する価値はあるでしょう。

とはいうものの30代以上と年齢を重ねた方であれば、資格取得だけで実務経験が無い場合に需要は落ちてしまいます。

あくまで経験をする前段階の知識・スキルの証明として役に立つ資格です。

独学でも十分取得可能

無料の勉強サイトPing-tを活用する

CCNAは独学でも十分取得可能です。
独学で勉強する際には勉強サイトであるPing-tの活用が一般的です。
登録者数が25万人を超える無料のサイトです。

一部有料コンテンツもありますが、CCNA取得には参考書とPing-tの活用で十分まかなえるでしょう。

独学の場合シミュレーターの取得は必須

独学の際に注意しなければいけないことはシミュレーターです。CCNA試験では実際にシミュレーターを操作する試験が出題されます。

スクールに通えば実機が用意されていますが、独学の場合には自分で用意する必要があります。
1発合格を目指すためにCiscoのルーターやスイッチを用意して実際に利用してみることが大切です。

以上CCNAについて解説をしました。

今後よりITネットワークエンジニアが求められるなか、取得するのに遅すぎることはありません。これを機に検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

すべらないキャリア編集部


「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。

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