マンション管理士の難易度は高い?必要勉強時間や出題形式を解説

  • 2021.11.30

目次

目次を開く

豊富にある資格の中でも幅広い年齢から注目を集めているのが「マンション管理士」です。

ただマンション管理士は資格取得のための難易度が高いといわれています。

マンション管理士の資格を取得するためにはどのくらい勉強が必要なのか出題形式や合格率・合格率が低い理由を含めて解説します。

マンション管理士の資格を取得しようか悩んでいる人は参考にしてみてください。

マンション管理士とは

マンション管理士は国家資格の一つで、マンションの維持・管理に関するアドバイスができることを証明する資格です。

国家資格ということもあり、民間資格と比べると難易度が高く、なかなか資格取得できないことで悩みを抱えている人も少なくありません。

取得する人が多い理由

マンション管理士の資格を取得する人は「現在、または将来の仕事に活かすため」という理由がほとんどです。

もちろん人によって資格を取得する理由は変わるものの、スキルアップ・キャリアアップ目的で取る人が中心となります。

活かせる仕事内容

マンション管理士の資格を持っていると、下記の業務に活かせます。

    • アドバイザーとしてセミナーや相談会で活かせる
    • 修繕工事に関する計画
    • 管理規約の見直しや内容の精査
    • 使用細則(ルール)の決定・助言
    • 住民同士のトラブルを解決

マンション管理に携わる業務で活きる資格で、資格取得時の知識や今までの人生経験を活かしたコンサルティングができるようになります

マンション管理士の難易度はどのくらい?

国家資格として注目されているマンション管理士ですが、冒頭でも紹介しているように他の資格と比べて資格難易度が高いです。

ここからはマンション管理士の難易度がどのくらい高いのか、合格率や他の資格との比較・高い理由について解説をしていきます。

合格率の推移

公益財団法人マンション管理センターによる調査結果では、下記のような合格推移になります。

受験申込者数 受験者数 受験率 合格者数 合格率
令和元年度 13,961人 12,021人 86.1% 991人 8.2%
平成30年度 14,227人 12,389人 87.1% 975人 7.9%
平成29年度 15,102人 13,037人 86.3% 1,168人 9.0%
平成28年度 16,006人 13,737人 85.8% 1,101人 8.0%
平成27年度 16,466人 14,092人 85.6% 1,158人 8.2%

出典:公益財団法人マンション管理センター

年度によってばらつきがありますが、マンション管理士の平均合格率は7~9%で、10人に1人が受かる確率です。

この点からもお分かりいただけるように、マンション管理士の資格は厳しく設定されており、資格取得者は厳しい試験に合格している信頼できる人物であることがうかがえます。

他の資格と合格率を比較

マンション管理士以外にも難しいことでも有名な国家資格では「社労士」「土地家屋調査士」「行政書士」「宅建士」などが挙げられます。

下記は有名国家資格と合格率を比べた比較表です。

マンション管理士 8~9%
社労士 6~7%
行政書士 11~15%
土地家屋調査士 8~9%
宅建士 15~17%

ご覧いただいてもお分かりいただけるように、マンション管理士は他の有名国家資格と比べても見劣りしないほどの難しさです。

そのため、マンション管理士の資格を取得しようと考えている場合はしっかりと対策を練って挑むようにしましょう。

合格率が低い理由

マンション管理士は「名称独占資格」でもあり、資格取得者以外の者がマンション管理士、または紛らわしい名称を使用することが禁止されている点からも厳しく設定されています。

住まいに関する上にトラブルが起きやすいという点からも内容を難しく設定されていると言えるでしょう。

資格取得のために試験を受ける平均年齢

数多くある資格の中でも受験する年齢者は高く、
傾向にあります。

合格者は40代~50代後半が多いため、中高年者が所持していることが多い資格です。

【年齢別合格者】

~29歳 30~39歳c 40~49歳 50~59歳 60歳~ 平均年齢
令和2年度 84人 167人 282人 295人 217人 48.5歳
令和元年度 102人 202人 276人 257人 154人 46.2歳
平成30年度 85人 218人 272人 240人 160人 46.5歳
平成29年度 106人 260人 322人 263人 217人 46.8歳
平成28年度 93人 223人 322人 264人 199人 46.9歳

マンション管理士の資格出題形式

マンション管理士は難易度が高いものの、スキル・キャリアアップとして役立つ国家資格ですが、資格を取得しようと考えている場合は試験日や出題範囲・合格範囲を把握しておくのが好ましいです。

ここからはマンション管理士の資格に関する出題形式や合格ライン・試験日などについて解説をしていきます。

試験日や受験料

資格によって受験可能回数・日付は決まっていますが、マンション管理士は毎年1回しか受けることができません。

試験日は例年11月の最終日曜日に実施されます。

受験料に関しては手数料として9,400円必要で、公益財団法人マンション管理センターが指定する払込用紙を利用して銀行振り込みや郵便振替で納付しましょう。

受験資格は必要ありませんが、試験地が下記の8箇所、またはその近辺のみになります。

    • 札幌市
    • 仙台市
    • 東京都
    • 名古屋市
    • 大阪市
    • 広島市
    • 福岡市
    • 那覇市

試験地が限られているため、試験を受けるためには日程調整などを事前に行うようにしましょう。

出題範囲

マンション管理士の出題範囲は、マンション管理に関する法令や会計、設備が中心となっています。

勉強する際には下記の範囲をしっかりと勉強するようにしましょう。

    • 管理組合の運営の円滑化に関する内容
    • マンションの管理に関する法令及び実務
    • 建物及び附属施設の構造及び設備に関する内容
    • マンション管理適正化の推進に関する法律

出題形式は4肢択一のマークシート方式で、出題数は50問になります。

合格ライン

マンション管理士の合格ラインは公表されていません。

出題されている内容の8割以上正解を取ることを考えましょう。

合格ラインに関しては毎年変動するため、余裕を持って合格できる範囲まで勉強しておくのが好ましいです。

マンション管理士の必要勉強時間と勉強方法

マンション管理士は難しい資格になるため、取得を行うためにしっかりと勉強をすることが必須です。

個人差は存在しますが、資格を取得している人はどのくらいの勉強をしているのか目安やおすすめ勉強について解説をしていきます。

必要な勉強時間の目安

マンション管理士の必要な勉強時間の目安は400~500時間程度です。

法律や不動産に関する勉強をしたことがある・知識がある場合はもう少し必要な勉強時間が減りますが、1日3時間勉強すると考えた場合は半年近く勉強する必要があります。

さらに、最初に勉強した内容は長期期間勉強していると忘れてしまいやすいため、なるべく余裕のある勉強時間・勉強期間の設定を行いましょう。

取得のためのおすすめ勉強方法

マンション管理士はユーキャンやスクールなどの講座を利用して勉強する人もいれば、独学で勉強する人が多いです。

勉強する際に考えていただきたいのが、マンション管理士の類似資格「管理業務主任者」を取るかという点です。

管理業務主任者も内容が重複しているため、マンション管理士とのダブル合格を狙う人も少なくありません。

管理業務主任者に合格するとマンション管理士の試験科目の一部が免除されます。

選ぶべきテキスト本も変わってくるため、独学で勉強する際にはどちらを取るのか、ダブル合格を狙うのかを考えましょう。

できれば、3回以上テキストを読み込み、不明点が解決できる程度にまとめるようにしましょう。

自分の周りで既に資格取得者がいる場合は不明点を聞くのもおすすめです。

まとめ:合格率や出題形式を知って対策を練ろう

マンション管理士の資格は難易度が高く、キャリアアップ・スキルアップ目的で取る人がほとんどです。

8割以上の正解を取る必要がありますが、資格を持つ人は信頼してもらいやすい国家資格で、多くのシーンで役立ちます。

資格取得を狙う場合は合格率や出題形式を把握して対策を練るようにしましょう。

この記事をシェアする

この記事を書いた人

すべらないキャリア編集部


「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。

この記事と同じカテゴリーの記事