目次
対人関係が希薄となっている現代において、その解消を促す存在として行動心理士のニーズが広がりつつあります。
行動心理士とは、どのような資格で、取得することでどのようなことに役立てるのでしょうか。
行動心理士の資格取得方法なども合わせご紹介します。
行動心理士とは?
行動心理士とは、行動心理学をもとに人の行動や仕草から相手の本音を読み取り、コミュニケーションを円滑にしていくいわば対人スキルのプロフェッショナルです。
行動心理士の資格は、一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)が認定している民間資格です。
近年では、その重要性が注目されており、対人関係を円滑にするだけでなく、メンタルケアにも役立つとされています。
行動心理学とは?
行動心理士が身につける学問「行動心理学」は、アメリカの心理学者ジョン・ワトソンが提唱した心理学です。人の行動や仕草を通して心理状態がわかるとして研究された学問で、科学的にも証明されました。
行動心理学によって相手の行動原理を見抜いたり、相手を誘導したりすることができるだけでなく、経済やマーケティング観点からも活用できるとされています。
行動心理士のニーズが高まる理由
近年、行動心理学士のニーズが高まってきています。その理由として、現代社会の抱えるコミュニケーション不足が問題があります。
IT技術の進歩から対人コミュニケーションの手段も多種多様になり、劇的な変化をもたらしています。
対面せずともコミュニケーションが取れるチャットなどのツールも誕生し、さらにSNSの発展から一方的な情報発信、自分に不要な情報の削除などコミュニケーション自体が相手を必要としない主体的なものへと変化してきたのです。
これらの問題が原因なり、人とのコミュニケーションをとるときに関わり方がわからない、人の気持ちがわからないなど人間関係の悩みを抱える人が急増していているのです。
人との適切なコミュニケーションを取る方法を養い、その問題を解決するため、行動心理士が必要とされているのです。
行動心理士が活躍できる仕事3選
行動心理士の資格で得た知識は、対人に関する幅広い分野で活用することができます。行動心理士の資格が活かせる仕事は、主に以下のような仕事です。
1つずつ解説していきます。
メンタルケア
行動心理士は、人の行動や仕草から相手の心を読み取り対応できるようになり、どのような対応をすれば、相手のメンタルケアに繋がるかを理解することができるようになります。
そのため、一般企業や学校などメンタルケアを必要としている環境で、活躍していくことができます。
コンサルティング
行動心理士が対人コミュニケーションに関する指導やアドバイスをおこなうなど、メンタルケアなどを必要としている企業とコンサルティング契約を結ぶケースもあります。
また、講師としてコミュニケーションの指導やメンタルケアをおこなうこともあります。
営業職
行動心理士は、行動や仕草で本音を見極め、相手の気持ちを誘導しやすくなります。
そのため、営業職においては売上アップなどの営業成績をあげることにも役立てることができます。
行動心理士の資格を取得する方法
行動心理士の資格は、日本能力開発推進協会(JADP)が実施するカリキュラムを受講後、試験に合格することで取得することができます。
行動心理士のカリキュラムの内容や試験の難易度など詳しく解説いたします。
受験資格
行動心理士の資格取得するには、日本能力開発推進協会(JADP)が実施する試験に合格しなければなりません。
その試験を受けるためには、JADPが指定する認定教育機関等がおこなう教育訓練のカリキュラムを修了することで受験資格を得ることができます。
行動心理士の資格は、行動心理学の知識、人の行動傾向、しぐさに隠された心理的意味の解釈でき、適切な対応が取れるのかを審査対象としており、求められる知識も非常に専門性が高くなっています。
そのため、カリキュラムに沿った学習が必要になり、行動心理士に必要な知識を身につけていかなければなりません。
また、その学習範囲も広いため、学習期間は平均で4ヶ月ほど必要になります。
学習内容
カリキュラムは、講義ではなく、テキストを用いて自分で学習していくスタイルとなります。
カリキュラムの内容は、行動心理学の基礎から、心理学やそれに基づいた対人対処法、行動心理士の活動内容など、心理学を中心とした学習になります。
詳しい内容に関して詳しく紹介すると以下の通りです。
それぞれ解説していきます。
行動心理学基礎理論
行動心理学の基礎を学びます。
人間理解から人間の対人行動、集団生活での動きなど、日常生活でも役立てるコミュニケーションの方法を中心とした内容です。
行動が表す心理学的意味
行動心理学をもとに、人が無意識にする仕草や行動で何が読み取れるのかを学びます。
目や口の動き、腕や足、会話の内容などの行動や仕草で人の心理模様を読み取っていきます。
行動心理学を用いた対人対応法
人の仕草や行動を日常のよくある場面に置き換え、本音を読み取った後、どのように対応していくかなどの対応方法を身につけていきます。
職場や家庭、恋愛の場面で活かせるより実績的な学習内容となっています。
行動心理士の活動
行動心理士が働くフィールドや、基本のスタンス、独立開業するための必要なステップまで、行動心理士として働いていく心構えなどを学んでいきます。
試験
カリキュラムを修了したら資格試験を受験します。行動心理士資格の受験は、自宅でオンライン受験になるため、受験会場に赴く必要がありません。
また、試験は知識と実践力が身についているかの確認でもあり、テキストを見ながら受験することが可能です。
行動心理士の資格試験の合否は、得点率70%以上であれば合格となります。内容も学習内容の総まとめになるため、カリキュラムでしっかり学習していれば、難なく資格を取得できるでしょう。
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この記事を書いた人
すべらないキャリア編集部
「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。