金融業界の転職に有利な資格8選!キャリアアップにも役立つ!

  • 2021.05.17

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幅広い職種や業種のある金融業界では、転職する際に資格の保有が有利に働くケースも多々あります。

そこで、今回は職種とともに転職に有利な資格を8つについて解説いたします。

金融業界は資格を保有していると有利

銀行や証券会社、保険会社などの金融業界では、業種や業界によって様々なお金の動きが発生します。

そのため、専門的な知識を必要とする仕事が多いといえ、一定の業務をおこなうために資格の保有が必要になる業種と職種もあります。

金融業界では、資格保有者以外関わることが禁じられている業務もあり、その専門的な特定業務をおこなう「業務独占資格」があります。

また、必須ではないものの業務に必要となる資格もあり、自分のなりたい職種によっては資格を取得しなければならないケースがあるのです。

金融業界のおすすめ資格8選

金融業界に転職する際に、アピールとなる資格について8つピックアップしました。

資格を持っていることで、業務に必要な知識も身につけられるため、良いアピールとなるでしょう。

それぞれについて解説していきます。

銀行業務検定

銀行・保険・証券の業務に携わる人を対象に、業務で必要な実務知識と技能応用力を身につけるため、また習得過程を測定するため、全体的な実務能力の向上を目的に開始した資格試験です。

実務経験に関係のある分野で、法務・財務・税務・外国為替・証券・金融経済・信託実務・窓口セールスなどの23系統36種目のなかから、自分に合う項目を受験していきます。

検定はそれぞれ1級~3級などのランクがあります。

難易度 A(普通)
合格率 23系統36種目で異なる
試験開催 年3回
試験方法 ・マークシート
・記述式など
試験内容 法務、財務、税務などの36種目試験のなかから該当する内容
実施機関 銀行業務検定協会

証券アナリスト

証券アナリストに必要とされる専門知識と職業倫理観を身に付け金融・資本市場のエキスパートとなるための育成を目的に実施されている資格です。

身につけなければならない領域は広く、企業財務やマクロ経済、ミクロ経済、資本市場など専門性の高い知識を身につけなければなりません。

証券アナリストの資格試験は、第一次・第二次講義を受講後に第一次試験_第二次試験を受験、合格することに加え、3年以上の実務経験が必要となります。

難易度 A(普通)
合格率 ・第一次レベル/55.0%
・第二次レベル/53.4%(2020年)
試験開催 ・第一次レベル/年2回
・第二次レベル/年1回
試験方法 マークシート、記述式
試験内容 ・証券分析
・ポートフォリオマネジメント
実施機関 日本証券アナリスト協会

証券外務員資格

証券会社や銀行などの外務員として、株式や債券などの有価証券売買、金融商品の販売、顧客勧誘などの仕事につく場合に必須となる資格です。

外務員には一種と二種があり、取り扱いができる金融商品が変わってきます。一種を取得すれば、デリバティブ取引、信用取引を含む全ての金融商品の取り扱いが可能になるのです。

証券外務員資格は受験資格がないため、誰でも随時試験を受験できるのが魅力の1つとなっています。

難易度 B(易しい)
合格率 ・一種外務員資格試験/67.6%
・二種外務員資格試/65.2%(2019年)
試験開催 随時
試験方法 ・〇✕方式
・五肢選択方式
試験内容 ・法令
・諸規則
実施機関 日本証券業協会

CFA®

金融業界や投資分野におて、国際的に認知されている証券アナリストの資格。その難易度は高く、学習範囲も広く、必要とされる専門知識もレベルが高い特徴があります。

世界で通用する資格となっているため、外資系や海外で活躍したい人には必見の資格です。

近年では、公認会計士などの他分野におけるプロフェッショナルが、専門分野を広げる目的で受験をする人が増加している傾向にあります。

カリキュラムは、毎年見直しがされ最新ツールやコンセプトなどが更新され試験にも反映されています。

また、金融や投資のプロフェッショナルが実務で必要なスキルを重視しカリキュラムが作成されているため、業務で重要とされるスキルや最新知識を身に付けることができる資格でもあります。

難易度 S(難関)
合格率 42.5%(2019年)
試験開催 年1回
試験方法 ・マークシート
・記述式
試験内容 ・Ethical and Professional Standards
・Quantitative Methods
・Economics
・Financial Reporting and Analysis
・Corporate finance
・Equity Investments
・Fixed Income
・Derivatives
・Alternative Investments
・Portfolio Management
実施機関 CFA Institute

ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナーの資格は、取得することでお客様からの信頼と安心を与え、業務の幅を広げることが可能になります。

そのためにも、ファイナンシャル・プランナーとしての専門知識を身に付けるため、力量を測るために実施されます。

FB技能検定の国家資格と、AFP・CFPの民間資格の2種類があります。国家資格のFB技能検定は1〜3級のレベルがあり、民間資格のAFPを合格したら、CFPの受験資格が得られるなどのランク付けがされています。

難易度 B(易しい)
合格率 ・FP2級/50%~30%
・FP3級/70%
試験開催 年3回
試験方法 ・マークシート
・記述式
試験内容 ・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・タックスプランニング
・不動産
・金融資産運用
・相続、事業承継
実施機関 日本FP協会/金融財政事情研究会

DCプランナー

DCプランナーとは、確定拠出年金などの企業年金を専門とした総合プランナーをいいます。年金制度の運用管理に留まらず、担当者の指導までおこないます。

DCプランナーは、企業へ確定拠出年金制度の円滑な普及を目的のもと、日本商工会議所と金融財政事情研究会の共同により設置された資格です。

DCプランナーは年金制度の深い専門知識の他、投資やライフプランに関する知識も必要とし、社労士や税理士、ファイナンシャルプランナーがダブルライセンスとして取得するケースが多い資格でもあります。

DCプランナーは、1級〜2級があり1級を取得するためには、2級の合格が必須となります。

難易度 A(普通)
合格率 ・1級/11.8%(2019年)
・2級/52.7%(2019年)
試験開催 年1回
試験方法 ・マークシート
・記述式
試験内容 ・わが国の年金制度、退職給付制度
・確定拠出年金制度
・投資に関する知識
・ライフプランニングとリタイアメントプランニング
実施機関 金融財政事情研究会

貸金業務取扱主任者

貸金業務取扱主任者とは、貸金業に関する法令の規定を遵守して正当に業務をおこなうために必要とされる国家資格です。

貸金業務を営む会社では50人に1人に貸金業務取扱主任者を設置しなくてはいけない義務があります。

コンプライアンスの強化を目的とされており、平成21年からスタートした資格であり、今後もそのニーズは拡大していくことが予想されています。

貸金業務取扱主任者には、法令や実務に関する知識、財務や会計に関わる知識など、金融業界のなかでも、専門性の高い知識を身につけていく必要があります。

難易度 A(普通)
合格率 33.9%(2020年)
試験開催 年1回
試験方法 マークシート
試験内容 ・法及び関係法令に関すること
・貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること
・資金需要者等の保護に関すること
・財務及び会計に関すること
実施機関 日本貸金業協会

アクチュアリー

アクチュアリーの資格試験は、基礎科目(5科目)が出題される一次試験、専門科目(2科目)が出題される二次試験に分かれており、資格を取得するためには、これら全ての科目を合格しなおかつ、プロフェッショナリズム研修を受講しなければなりません。

全科目合格には最低でも2年の時間を要し、実務のために必要な知識を身につけていきます。

アクチュアリーの一次試験の受験資格は、「学校教育法による大学を卒業した者」「試験委員会が大学を卒業と同等の資格試験受験に必要な基礎的学力を有すると判断した者」とされており、誰でも自由に受験できる資格ではないので注意しましょう。

難易度 S(難関)
合格率 ・生保1/13.5%(2019年)
・生保2/18.1%(2019年)
・損保1/12.3%(2019年)
・損保2/16.8%(2019年)
・年金1/15.9%(2019年)
・年金2/13.5%(2019年)
試験開催 年1回
試験方法 ・マークシート
・記述式
試験内容 ・数学
・生保数理
・損保数理
・年金数理
・会計、経済、投資理論など
実施機関 本アクチュアリー会

金融業界の業種

金融業界には、様々な業種があり、業種によって必要となる資格が異なります。そのため、自分が取るべき資格を知るためには、金融業界について理解を深める必要があります。

金融業界のおもな業種についてまとめました。

銀行 メガバンク・信託銀行・地方銀行など
証券 証券会社・銀行系証券会社・ネット証券会社など
保険 生命保険会社・損害保険会社・外資系保険会社など
資産運用 資産運用会社・投資会社など
金融機関 政府系金融機関など
その他 外資系投資銀行・VCファンド・PEファンドなど

金融業界は、これら業種によって取り扱う金融商品が異なり、ビジネスモデルにも大きな違いがあります。

さらに言うと、外資系金融業界への転職を志望する場合には、国内の資格ではなく、世界的に認められた資格を保有する必要があります。

金融業界の職種7選

金融業界の職種は一般企業にはない独自の職種が複数あり、なかには「業務独占資格」の保有者でないと携われない仕事もあります。

金融業界の代表的な職種と、必要な資格についてご紹介いたします。

営業

金融業界にも一般企業と同じく営業職があり、その業務内容は、個人営業と法人営業の両方があり、いずれも金融商品や保険商品、証券などを販売する目的となります。

また、法人営業に関しては資金調達のサポートなど、その仕事は多岐に渡ります。

営業職に関していえば、とくに必要な資格があるわけではありませんが、金融業界の知識や経営に関する知識などが役立てることができます。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは顧客の収益や負債、家族構成や資産状況などの情報をもとに、資金計画や資産運用などの面からアドバイスから住居や教育、老後のライフプランニングをおこなう仕事です。

ファイナンシャルプランナーは、銀行や証券会社、保険会社などでその知識を活かして働くことができます。

ファイナンシャルプランナーを名乗るには「FP技能士」「AFP」「CFP」などの資格を取得する必要があり、資格を取得することでより高い専門知識を身につけることができます。

プライベートバンカー

プライベートバンカーとは富裕層を顧客としてサービスで、資産運用から事業承継、相続、不動産売買など幅広いニーズに対し、アドバイスやサポートをおこなう仕事です。

プライベートバンカーには特化した資格があり、PBコーディネーター、プライマリーPB、シニアPBの3段階で設定されてます。

市場分析や資産の運用管理、事業承継などの知識からプライベートバンカーの職業倫理についても身につけます。

この資格を取得することで、顧客も安心して相談できるため信頼性を高めることができます。

ファンドマネージャー

ファンドマネージャーは、投資家から預かった資産を投資・運用していく仕事です。投資の際には、企業の業績や将来性を分析するなど、投資計画を立てた上で運用していきます。

ファンドマネージャーは一般的に、投資会社や資産運用会社でその力を発揮できます。

ファンドマネージャーになるために必要な資格はとくにありませんが、投資知識と分析力が問われる仕事であるため、証券アナリストやCFAの資格を取得していれば、業務に役立てることができます。

証券アナリスト

証券アナリストは、市場の調査・分析、投資アドバイスをおこなう仕事を担います。

具体的には、企業の将来や会社の動向の分析、政治情勢や新興国の経済の調査や分析、新しい技術の展望などの調査など多岐に渡ります。

これら調査した内容を基に、投資価値を評価し、顧客に対しアドバイスや投資管理をおこなっていくのです。

証券アナリストは、専門知識の他にも、調査力や分析力が問われ、証券アナリストの民間資格も存在します。転職で事前に取得すると言うよりは、証券アナリストに就職・転職したのちに取得するケースが多いようです。

エコノミスト

エコノミストは、国内外の経済の動きや状況を調査・分析・予測していく専門家です。メディアや金融機関に情報提供をおこなっていきます。

エコノミストは、金融機関やシンクタンク、大学などの研究機関で活躍する職種です。

エコノミストになるため、必要な資格はとくにありませんが、エコノミストは高い経済学の知識が必要になります。そのため、大学院で経済学を学び、エコノミストになるケースが多いといえます。

アクチュアリー

アクチュアリーは、統計学などを駆使し、ビジネスにおける将来のリスクや不確実性の評価をおこなう専門家です。

そのため、リスクマネジメント、生命保険や損害保険、年金などの分野に置いて保険料の算出、金融商品の作成、資産運用などの業務に携わっていきます。

このような業務で、アクチュアリーは保険会社や信託銀行で活躍することができます。

アクチュアリーの業務には、高い確率学や統計学の知識を必要とします。そのため、アクチュアリーを名乗るためには、日本アクチュアリー協会が実施しているアクチュアリー資格試験に合格する必要があります。

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この記事を書いた人

すべらないキャリア編集部


「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。

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