目次
「仕事へのモチベーションが上がらなくて、仕事が手につかない」
「チームメンバーのモチベーションを高めるためにはどうすれば良いだろう…」
モチベーションとは、人が何かをする際の動機や意欲、目的意識のことを指し、行動を促すために必要な要素として認識されています。
また、モチベーションが高い状態でいることで、仕事に積極的に取り組むことにつながったり、目標に向かって継続して行動できたりと、さまざまなメリットがあります。
ただ、モチベーションを高い状態に保つことは難しく、モチベーションを上げる方法はないか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そんな人に向けて、本記事ではモチベーションに関する動機の概要や理論などの基本情報から、具体的にどのようにすればモチベーションを上げることにつながるかについてご紹介していきます。
- モチベーションに関わる、内発的・外発的動機について
- 「ニーズバーグの2要因理論」「マズローの5段階欲求説」の概要
- モチベーションが上がらない理由・上げるための具体的な方法
- モチベーションを維持するための方法
- モチベーションを上げるためにオススメの本3選
記事を読んでわかること
モチベーションに関するの2つの動機
はじめに、モチベーションに大きく影響を及ぼす「内発的動機」と「外発的動機」について解説していきます。
それぞれの動機は、モチベーションを維持・向上していくために大切な要素となるため、具体的にみていきましょう。
内発的動機
内発的動機とは、興味・関心や意欲などの人の内面的な要因によってモチベーションに影響を与える動機のことを指します。
- 特定の物事に対する興味関心
- 目標を達成したいという意識
- 好きなことややりたいことへの取り組み
「成長している実感があるから楽しい」「ずっとやりたいと思っていたことにチャレンジできる」 などの理由からモチベーションが上がった経験がある人も多いのではないでしょうか。
内発的動機は、自身の興味関心や考え方など内側に起因する動機のため、外発的動機に比べて、自身の考え方次第で変えることができ、自身に影響を及ぼしやすいのが特徴です。
外発的動機
外発的動機には、報酬や評価など、外部から与えられる要素によりモチベーションに影響を与える要因のことを指します。
- ボーナスやインセンティブ報酬
- 昇進や昇給などの評価
- 他者から叱責やプレッシャー
「この仕事は高収入だからやってみよう」「上司に評価されるために仕事を頑張ろう」のように、特定の条件が自分にとってのメリット・デメリットに関係してくるから仕事をするというようなことは外発的動機と認識されるでしょう。
しかし、外発的動機は、組織やチームメンバーのモチベーションを上げるためには有効で、比較的容易に社員やメンバーのモチベーションを維持していくことにもつながるため、多くの場面で利用されています。
モチベーションの理論を紹介
内発的動機・外発的動機とは別に、モチベーションに関連する基本知識として下記の2つの理論について紹介していきます。
理論を認識することで、自身のモチベーションについて分析をする時の参考になるため、具体的に解説してきましょう。
ニーズバーグの2要因理論
ニーズバーグの2要因理論とは、職務満足・不満足を引き起こす要因には「動機付け要因」「衛生要因」の2つが影響しているということを提唱した理論です。
動機付け要因と衛生要因には下記のような項目があり、それぞれの要素を満たしているのかどうかを知ることで、モチベーションに影響している要因が何なのかを知ることができます。
- 目標達成への意欲
- 自己成長の実感
- 仕事内容への興味関心
動機付け要因
- 経営理念やビジョンへの共感
- 労働条件・福利厚生などの待遇
- 職場での人間関係
衛生要因
また、同時に分析の際には下記のような点にも注意しなければいけないと説明しています。
- 職務満足と不満足は必ずしも同じ要因に関連するものではない
- 職務満足の反対が職務不満足ではない
職務満足と不満足の関係は下記の表のように、要素を満たしても必ずしも職務満足につながる訳ではなく、逆に満たさなくても不満足につながるという訳ではありません。
◇満たされた状態 | ◇満たされない状態 | |
---|---|---|
○動機付け要因 | 職務に満足している | 職務に満足していない |
○衛生要因 | 職務に不満足ではない | 職務に不満足である |
そのため、動機付け要因や衛星要因の例や職務満足・不満足の関係を正しく把握して分析していくことで、より具体的にどうすればモチベーションの維持・向上につながるかを分析することが可能になるでしょう。
マズローの5段階欲求説
マズローの5段階欲求説は、人間心理学において、人の欲求には5つの段階があるということを説明した理論で、人材教育やマーケティングなどさまざまな場面で取り入れられている理論です。
- 生理的欲求:「食欲」「睡眠欲」など、生きる上で必要最低限の欲求
- 安全欲求:「安全の確保」「経済的安定」など、生活する上で重要な欲求
- 社会的欲求:「帰属意識」「所属欲求」など、社会生活をする上で必要な欲求
- 承認欲求:「他者評価」「自己承認」など、自他に認めてもらいたいという欲求
- 自己実現欲求:「夢を叶えたい」「理想を実現したい」など、自己実現を目指す欲求
上記の、5つの欲求は、生理的欲求〜自己実現欲求まで、段階があります
一つ一つが満たされることで、最終的にモチベーションが高まり、自己実現を目指すことにつながるということを説明しています。
そのため、マズローの5段階欲求説を参考に、自身の現状分析をしていくことは、モチベーションを上げていくために何が必要なのかを知ることに役立つでしょう。
モチベーションを上げる方法
ここからは、モチベーションを上げるための具体的な方法について解説していきます。
モチベーションが上がらない4つの理由
仕事や生活をしている中で、どうしてもモチベーションが上がらない時があります。
しかし、モチベーションが上がらないことには必ず理由があります。
その中でも、とくに多い理由として挙げられるのが、下記の4点です。
- やりたくないことをしている
- 明確な目標や理由がない
- 目標が高すぎる
- 疲れが溜まっている
やりたくないことをしている
仕事やプライベートでも、苦手意識を持っていたり、面倒だと感じることに対してモチベーションが上がらないことがあるでしょう。
得意不得意に関係なく、やりたくないことを続けていると、ストレスが溜まったり、作業効率が低下したりと良いことはありません。
明確な目的や目標がない
目的や目標が曖昧な場合、行動に対する動機付けが難しく、意味を見出せないことからモチベーションの低下につながることがあります
反対に、目的や目標を明確にすることで、「なぜその行動が必要なのか」「その行動が何につながるのか」を意識すれば、モチベーションを上げることにもつながるでしょう。
目標が高すぎる
目標が明確でも、目標のハードルが高すぎる場合、目標達成までの道筋がイメージできず、達成できるのか不安になることで、モチベーションが下がってしまうことがあります。
チャレンジするために目標を高く設定する場合には有効かもしれませんが、目標を立てて具体的に道筋をイメージできないのであれば、目標のハードルを下げてみるなどの対応も必要でしょう。
疲れが溜まっている
興味のある仕事や好きなことでも、疲れが溜まっていることで積極的に取り組めないという人は多く、経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
疲れが溜まっている状態で無理を続けてしまうと、仕事や生活に支障をきたしてしまうこともあります。
そのため、他に紹介したモチベーションが上がらない理由に当てはまらなかった場合、疲れが起因している可能性がないか意識してみると良いでしょう。
モチベーションを上げる2つのカギ
モチベーションを上げるために必要な方法の中には、下記の2つのカギ影響を及ぼすことが多く、具体的な行動をしていくために大切な要素になります。
- 心の声(本心)
- 将来なりたい姿
心の声(本心)
モチベーションが上がらないことには必ず理由があり、その理由を探るために大切なのが、心の声(本心)を知ることです。
心の声(本心)に耳を傾けることで、「なぜモチベーションが上がらないのか」「本当はどうしたいのか」など、具体的な行動を起こすために必要な考えを整理・分析することにつながります。
将来なりたい姿
「将来の夢」や「理想の自分」を想像してみると、苦手克服のために行動を起こした経験がある人も多いのではないでしょうか。
将来なりたい姿は「自己実現欲求」や「内発的動機」に強く関連するため、モチベーションをあげるために重要な要素になるでしょう。
すぐに実践できるモチベーションを上げる5つの方法
それでは、具体的にモチベーションを上げるための方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
本項ではすぐに実践できるモチベーションを上げる方法について具体的に解説していきます。
- 行動の結果を可視化する
- タスクをより細分化して書き出す
- 考えていることを書き出して整理する
- 将来どうなりたいか具体的にイメージする
- モチベーションが高い人を真似てみる
行動の結果を可視化する
行動の結果を可視化することは、モチベーションを上げるために有効な手段です。
「この仕事をすれば、10万円利益が得られる」
「この仕事で実績を積めば、将来やりたいことに一歩前進する」
このように、自分にとっての利益を明確に持つことで、動機付けを促すことができるため、モチベーションを上げることにつながるでしょう。
タスクをより細分化して書き出す
時間がかかる仕事に取り組む必要がある場合、タスクを細分化していくことで、具体的な行動のイメージができ、行動を促すことにもつながるでしょう。
そのため、やるべきことがある時には、一つ一つの作業や30分〜1時間単位の作業にまで落とし込んでいくことで、計画が立てやすく仕事に取り掛かりやすくのでオススメです。
考えていることを書き出して整理する
モチベーションが上がらない時には、考えいてることを書き出して整理することがオススメです。
「なぜモチベーションが上がらないのか」
「本当にやりたいと思っていることは何か」
上記のように、自分の考えを書き出して情報を整理していくことで、モチベーションの動機付けとなる要素を見つけたり、原因を分析して、具体的な対処方法を考えられるようになります。
将来どうなりたいか具体的にイメージする
将来どうなりたいかを具体的にイメージすることは、目的や目標を明確にするために必要です。
「今やっている行動を続けることで、理想の自分に近づくことができる」
「将来やりたいことを実現するために、今やっている仕事が必要なんだ」
上記のように、自身の内発的動機を明確にすることにつながるため、モチベーションを上げるためには有効な手段になるでしょう。
モチベーションが高い人を真似てみる
モチベーションが高い状態を続けている人は、モチベーションを維持・向上するために有効な方法を取り入れていることが多いです。
それを真似することで、影響を受けてモチベーションを上げることにつながる可能性もあるため、モチベーションを上げる方法がわからない場合には、モチベーションが高い人を真似てみるのも良いでしょう。
モチベーションを維持するための4つのポイント
ここまでモチベーションを上げるための方法について解説してきましたが、モチベーションを維持することも重要です。
モチベーションを上げてもすぐに下がるようでは意味がありません。
そのため、ここではモチベーションを維持するための4つのポイントについてご紹介していきます。
- 日記をつけて、自分のできたことを承認する
- 自分の体調の変化を記録する
- モチベーションが落ちた時のルーティンを決めておく
- 周りの環境を整える
日記をつけて、自分のできたことを承認する
日記をつけて、自分のできたことを承認することで自己肯定感を高めると同時に、日々の行動の積み重ねが可視化されます。
自己肯定感を高めることは、モチベーションを維持するために有効なため、日々の生活の中で自己承認を積み重ねていきましょう。
自分の体調の変化を記録する
自身の体調の変化を記録することで、体調の変化がモチベーションの上がり下がりにどのように影響しているのかを把握できます。
自身の体調の変化が及ぼす影響について把握することで、モチベーションが下がる兆候をいち早く認識して、早い段階で対処していくことも可能でしょう。
モチベーションが落ちた時のルーティンを決めておく
モチベーションが落ちた時に立て直すためのルーティンを決めておくことも、モチベーションを維持するためには必要です。
「読書をする」「映画を見る」「音楽を聴く」など、自分がモチベーションを上げるために必要な要素を把握しておくことで、モチベーションが下がった時に早い段階で立て直すために役立つでしょう。
周りの環境を整える
作業環境の快適さや、集中できる環境を意図的に作り出すことで、計画的かつストレスが少ない状態で仕事に取り組むことができるでしょう。
ストレスや不安要素を極力なくすこともモチベーションの維持のためには大切な要素のため、環境を整えていくためにできることは積極的に取り組むようにしましょう。
モチベーションを上げるためにオススメの書籍3選
これまでモチベーションを上げるための方法をお伝えしてきましたが、自分自身で何度も経験を積むのは大変なため、最後にモチベーションを上げるためにオススメの書籍をご紹介します。
モチベーション3.0
モチベーション3.0は、モチベーションについて科学的根拠を元に説明されている一冊です。
従来のモチベーションに対しての考え方と現代に適応するためのモチベーションの考え方など、本記事でも説明した理論などをより具体的に紹介しています。
モチベーションの基本概念や理論などを理解することは、今後の生活にも役に立つので一度は読んでみても損はしない一冊でしょう。
やる気が上がる8つのスイッチ
モチベーションを正しく高めていく方法について書かれている一冊です。
人間の3つの考え方や8つのタイプのそれぞれでモチベーションを上げるために有効な方法など、具体的に自分の特徴を分析して、対応をしていくために必要な手段について知ることができます。
億を稼ぐ積み上げ力
この本は、「マナブログ」という日本でも有数のPV数を誇るブログを運営しているマナブさんが著者の書籍です。
1日の積み上げを繰り返し、圧倒的な行動力で成功まで駆け上がった、考え方やノウハウなどを紹介しており、モチベーションを上げるためにはオススメの一冊です。
Twitterでも毎日情報発信をしており、#今日の積み上げ というハッシュタグで継続して仕事をしている姿を見ると、今日も頑張ろうという意欲が湧いてくるので、興味がある人は一度みてみるのも良いでしょう。
まとめ
以上、モチベーションに関連する動機の概要や理論などの基本情報や、モチベーションを上げるための具体的な方法について解説してきました。
モチベーションを上げるためには、まず自分の状況を分析しつつ、原因に対して対処することを積み重ねていくことが大切です。
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この記事を書いた人
すべらないキャリア編集部
「ヒトとITのチカラで働く全ての人を幸せにする」というミッションのもと、前向きに働く、一歩先を目指す、ビジネスパーソンの皆さんに役立つ情報を発信します。