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転職を始めようと決意したものの、「特別なにかやりたいことがあるわけでもないし…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
今の会社が嫌だから辞めたい、そろそろ年齢的にも外の世界を見てみたいなど、転職における動機は様々であり、「とりあえず」という形で転職活動を始めようとする人もいます。
転職を意識し始めた頃はこのような意識でも特段問題ではありませんが、やりたいことが不明瞭なままで転職活動をスタートしてしまうのは非常に危険です。
転職に失敗するリスクが高まり、理想とするキャリアが築けなくなってしまいます。
今回は転職においてなぜやりたいことをあらかじめ見つけておく必要があるのか、やりたいことの見つけ方について紹介します。
「やりたいこと」とは?
「やりたいこと」というと、自分の興味関心に沿ったことを想像する人も多いのではないでしょうか?
しかし、転職において自分の興味関心に沿った「やりたいこと」というものは必要ありません。
興味関心を持つことは転職先を選ぶ上で必要最低限のことではありますが、それだけで転職活動をしてもうまくいきません。
転職活動で成功するために必要な「やりたいこと」とは「自分事として捉え、意志と覚悟を持って比重をかけられること」です。
まず「自分事として捉える」という意味は、新しい業界や会社で自分は何をして、何を実現したいと考えているのか、自分主体で考えることができるかということです。
また「意志と覚悟を持って」というのは、自分事として捉えた物事に対して人生レベルで本気で取り組めるかということです。
ただ単に「面白そうだからこの業界にチャレンジする」「いま伸びている業界だから」「他の人が言っていたから」という理由だけでなんとなくで決めるのはやめましょうということです。
やりたいことを明確にすべき4つの理由
では、どうしてやりたいことを明確にしておく必要があるのか。その理由は4つあります。
- 自分にあった求人を選定するため
- 納得して意思決定をするため
- その職場で長く勤め、活躍できる可能性を高めるため
- 仕事のやりがいを高めるため
1つずつ説明していきます。
自分にあった求人を選定するため
転職活動はまず転職サイトやエージェントに登録し、求人探しをするところからスタートします。
しかし大手転職サイトに掲載されている求人は何万件にも及び、 膨大な求人の数を目の前に途方に暮れてしまうでしょう。
やりたいことが決まっていない状態でとりあえず求人を片っ端から見ていった場合、何百件もの求人を見なければならなくなり非現実的、非効率的と言えます。
自分の中で「やりたいこと」という軸がしっかりと決まっていた場合、その軸をもとに出てきた求人を選別・評価することができ自分にあった求人を選定できるようになるのです。
納得して意思決定をするため
やりたいことがない状態で「なんとなく面白そうな会社だから受けてみよう」と応募し、無事面接までたどり着けたとしても、中途採用のプロである面接官に興味本位で受けに来たということが見透かされてしまうでしょう。
面接の場で説得力がある受け答えができず、結果として不採用ばかりになってしまうことが予想されます。
運良く面接を突破して内定獲得したとしても、その内定を承諾するか否かの段階で自分の中に迷いが生じてしまいます。
「本当にここに入社していいのか」「ここで自分はやっていけるか」といった迷いや不安から内定辞退、また振り出しに戻って転職活動再開となってしまいます。
もしも「やりたいこと」が自分の中ではっきりしていたら、面接官に対して説得力ある志望動機や入社後にチャレンジしたいことを説明できるばかりでなく、自分の中で覚悟があるので自分の中で納得感のある意思決定ができます。
転職活動は今の仕事の合間を縫いながら行うとして最低でも1-2ヶ月はかかりますので、その時間を無駄にしないためにもはじめに自分のやりたいことを明確にしておく必要があります。
その職場で長く勤め、活躍できる可能性を高めるため
転職活動のゴールは内定先に入社することではありません。
入社し、新しい仕事に慣れて活躍し、成果を上げて理想的なキャリアを築いてこそ結果として「良い転職ができた」と思えるわけです。
入社してすぐ辞めては成果も中途半端になり良い転職とは言えません。
入社後に新しい職場に定着するためには「仕事をやり続けるための動機づけや目的」が必要になってきます。
この「動機づけや目的」がない状態で入社すると、仕事を続ける目的がないため「この仕事は自分に向いていない」と自分の中で早い段階で決めつけてしまい早期退職してしまったり、理想的なキャリアを築くのは難しくなるでしょう。
入社後に長く活躍することを見据えて、やりたいことをしっかりと明確にしておくべきと言えます。
仕事のやりがいを高めるため
人がやりがいを感じる瞬間としては「自分事として意識できていることに対して努力し、望むような結果を得ることができたと認識できた時」です。
働くのであれば、自分が楽しく感じたり張り合いがある状態でいられるほうが幸せですよね。
仕事にやりがいを感じなければモチベーションが低下し、働き続けることが苦痛になってしまい転職を繰り返してしまうということにも繋がりかねません。
また、仕事を自分事として意識できているほうが集中力も高まり習熟や成長のスピードも早まるので転職先の職場で早期に成果を出せる可能性も高まります。
やりたいことの見つけ方
それでは転職における「やりたいことの見つけ方」とはどのようなものでしょうか?
結論、自分の過去の経験や原体験をさかのぼって「やりがいを感じたこと」「達成感があったこと」などを洗い出していき、それらの共通点を探していく「過去分析が」おすすめです。
この過去分析には近道はありません。
どれだけ時間がかかろうと自分の過去分析を愚直に行うしか方法はなく、この過去分析をどれだけ行い自分自身を知ることができるかが転職の成功と失敗の分かれ道といっても過言ではありません。
自分がどんな時にやりがいを感じたのかを見つめ、納得できる形で言語化できたものこそ自分にとって「本当にやりたいこと」です。
「こんなことでいいのかな」「他人にどう思われるかな」なんて関係ありません。
自分の過去を分析したことで見えてきた自分自身の内面ややりたいことを大切にしていきましょう。
まとめ
やりたいことを明確にすべき理由4点は以下の通りです。
- 自分にあった求人を選べるから
- 内定をもらって納得感のある意思決定ができるから
- 入社後に会社に定着し、活躍しやすくなるから
- 仕事に対してのやりがいが高まるから
やりたいことを見つけるために近道はなく自分に対しての「過去分析」をしっかりすることが大切です。
時間がかかっても過去分析においてやりたいことは何かをしっかり考えて見つけ出すことが重要です。
過去分析において見つけた「やりたいこと」こそ転職では重要な鍵となり、転職活動後の入社後にも大きな影響があると言えます。
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この記事を書いた人
末永 雄大Yuta Suenaga
リクルートキャリア、サイバーエージェントを経て、2012年に同社を設立。 月間40万PVを誇る転職メディア「すべらない転職」やキャリアの有料パーソナルトレーニング「マジキャリ」を通じて20代のビジネスパーソンを中心にキャリア支援を行う。