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2020年は新型コロナウイルスが猛威をふるい経済界にも多大なる影響をもたらしました。
これは転職市場においても例外ではなく、転職が以前よりも難しいと言われています。
実際、倒産や雇い止めといった暗いワードが世間に広がり、求人数も前年比で減少傾向にあることからも転職難であることが表れています。
そしてこの影響は2021年も続くと予想されます。
以下では2021年に転職活動を始めても良いのか、狙い目の企業、転職にむけてできることについてお伝えします。
コロナウイルスによる転職市場の変化
コロナウイルスによる転職市場の変化として業績悪化による中途採用への姿勢の消極化が挙げられます。
飲食業やサービス業をはじめ大きな被害を受けた業界も多く、ほとんどの業界で業績が悪化し、財政難から中途採用は消極的になりました。
その結果、コロナ禍において中途採用の門戸は狭まり、未経験者採用に至っては完全に門戸を閉めた所も多くありました。
完全に未経験者採用の門戸を閉めたわけではないけれど、企業としては即戦力重視という傾向が強まり採用ハードルは高まったと言えます。
コロナ禍で転職倍率は上がっているのか
しかし、一見求人数は大幅減少しているように見えますが、悲観する状況ではないと考えられます。
過去に遡って求人数や求人倍率を見ると、現状の転職市場が極端に凹んでいるというわけではないのです。
コロナ以前は転職市場はいわゆるバブル状態でした。
求人数も多く、未経験採用や第二新卒採用といった経験が少ない人に対しても採用の枠を広げていたことから、企業の採用目線が低かったと言えます。
数字で見てみると2020年の求人倍率と2013年の求人倍率が同じ位なのです。
2013年といえは東日本大震災の発生から2年、震災の影響が落ち着きを取り戻し始めた時期で、転職市場はそこまで切羽詰まった状況ではありませんでした。
つまり以前がバブル状態であっただけで、2020年は平常時の水準に戻ったと言えると思います。
未経験転職ならコロナ禍でも転職活動を始めるべき
結論、未経験職への転職を視野に入れている人は好況不況に関わらず今すぐにでも転職活動を始めましょう。
転職、それも未経験職種への転職で最も重視されるのは年齢であり、「1歳でも若いこと」が重要とされています。
企業として未経験者を一人前に育てていくことを考えた場合少しでも若い人をと考えるためです。
今の状況に足踏みして動かない状態でいるとそれだけで1年分年を取ってしまい、歳を重ねた分だけ未経験職種の転職においては不利になってしまう可能性も大きくなります。
今すぐに転職しない場合、その時に備えてできること
もしも今の仕事の都合などですぐすぐの転職はできない場合は、その間自分なりに希望業界や職種についてオンラインスクールで勉強したり、副業で実務をある程度経験したりするなどしてスキルアップを図るのが良さそうです。
また、大手企業や有名企業に転職したいと考えている人はコロナ以前のような転職バブルが来るのを待って、その間現職で成果を上げておくというのもいいでしょう。
また、いつか来る転職のチャンスに向けて高い成果を出していたとしても、それを転職活動の場で相手に伝えられなければ意味がないので、文章や口頭でしっかりと伝えられるように準備しておく必要もあります。
「なんとなくできました」「頑張りました」だけでは成功の再現性がないとされ評価されません。
仕事の成功に至るまでの考え方やプロセス、成功することができた要因を言語化して伝えることが必要です。
職務経歴書を作ってみることで、これまでの経歴や成果についての棚卸しをしておくのがおすすめです。
コロナ禍の転職活動での企業選びの基準
狙い目は「コロナ禍においても業績好調をキープしている」「コロナ禍でも採用活動に積極的」 という会社です。
知名度がなくてもこの困難な状況で好成績をキープできている、採用活動を積極的に行っているというのは変化に強い会社であるという証でもあります。
経済全体が落ち込んでいる中でも元気な会社は不測の事態に強い会社であり、コロナ禍の時代だからこそそのような会社に目を向けてみるのも良い転職につながる可能性があると言えます。
大企業や有名企業ばかりに目を向けるのではなく、コロナ禍だからこそ浮き彫りになった優良中小企業に目を向けて転職活動を行うのも良いでしょう。
まとめ
2021年の転職市場はコロナ禍前と比べると求人数は減少しているものの、「バブル前の通常状態に戻った」というようなもので悲観する必要はないと言えます。
確かに一部の転職市場、大手企業や有名企業、未経験者採用についてはハードルが高くなっているところはありますが、特に未経験者採用は年齢が若ければ若いほど良い、年齢の若さが大きな要素となるので、コロナ収束を待つのではなく今すぐにでも動くことをおすすめします。
即戦力採用の枠についても求人の絶対数は十分にあるのでいま無理に我慢する必要はないでしょう。
しかし、大手企業や有名企業への転職にこだわりがある人は転職市場がバブル状態であった方が成功率は高まります。
しっかりと成果を上げ続けて、転職におけるベストな時期が来るその時を待つというのもありです。
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この記事を書いた人
末永 雄大Yuta Suenaga
リクルートキャリア、サイバーエージェントを経て、2012年に同社を設立。 月間40万PVを誇る転職メディア「すべらない転職」やキャリアの有料パーソナルトレーニング「マジキャリ」を通じて20代のビジネスパーソンを中心にキャリア支援を行う。